書評「投資のプロはこうして先を読む」

本屋さんで新刊のコーナーを見ていたら、タイトルにつられて手に取り、読みやすそうなので購入。実際にも説明がわかりやすくてすらすら読め、3時間くらいで読めました。

ただ、全体を読み終わって感じたことは、「タイトルがイケてない」でした。書籍のタイトルは、著者ではなく出版社が(売れるように)つけることが多いと聞いていますので、その影響かもしれません。

この書籍は、投資を始めて間もない、例えば2,3ヶ月で個別銘柄と投資信託をちょっとやってます、という感じの方にとてもお勧めです。PERとかEPSとか、多少投資と向き合っていると自然と目にする単語について、わかりやすく丁寧に説明しています。また、例えばPERを見て割安か割高か判断をするとした場合に、どのように考えれば良いのか、ということも理解できます。

また、投資をするとさまざまな「情報」を目にし、耳に入ってきます。特に、儲かりそうな情報・良さそうな情報や「裏情報」などが無料あるいは有料で手に入る機会があるはずです。こうした情報のほとんどは意味がないと私は思っていますが、その判断をするための基準についても、第7章でわかりやすく説明しています。

この第7章の内容は私自身も、投資を始めた頃に知っておきたかった内容です。本当に「儲かる」情報ならば、わざわざ他人に教える必要はないはずです。それを教えると言うことは、有料にしろ無料にしろ、自分でその情報を使うよりも他人に教えた方が「儲かる」ということに他なりません。
(ただし、株の場合には、自分が買った後に他に人に買ってもらうことで自分が儲かりますので、先に自分が買ってから教えることで、自分は「儲かる」ことになります。)

この第7章にあるように、「背景」「裏」を常に考えることは重要だと思います。

ほかにも、「リスク回避の円高」「外国人投資家」の話など、きちんと知っておきたいキーワードをわかりやすく説明しています。

 

 

そして最初のタイトルの話になります。「投資のプロはこうして先を読む」というタイトルの書籍で手が伸びる人は、ある程度投資をやっていて(適切かどうかはともかく)自分なりのやり方があり、その上でよりよい方法があるのではないか、という人ではないかと思います。その観点では、PERとかEPSの定義そのものについては、説明が丁寧すぎるようにも思いました。投資のプロがどのように先を読むのかということはこの書籍を読むことで理解できましたが、個々の事例についてもっと深く知りたいと思いました。
(また、単語の基本的な説明を省いてでも、いろいろなグラフをもっと大きく見やすくして欲しかったです。)

 

例えば「投資を始めて3ヶ月の人がハマる罠」「投資を始めた直後に知っておきたいこと」のようなタイトルのほうが、この書籍の内容に合致し、また「投資のプロはこうして先を読む」というタイトルでは手が伸びない初心者が手に取る機会が増えるのではないかと思います。この点において、もったいないと思います。

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